先日あげた、トランスジェンダーのパートナーシップについての記事
が、早くも過去最高のアクセス数を記録しておりまして、たいへん驚いているところです。
さて、本日のお話です。
軒下のモンスター
このブログにたどり着いていただいた方は、きっとこの曲をご存知でしょう。
世界に一つだけの花、どんなときも、もう恋なんてしない…etc でお馴染みの槇原敬之氏の楽曲です。
知らない方はまずお聴きいただけたら幸いです
(槇原敬之/軒下のモンスター)突然田んぼの真ん中に
現れたUFOのように
揺れる稲穂があまりにも
似合わない君が立っていた
その時ずっと解けずにいた
謎の答えが分かった
好きになる相手がみんなと
僕は違うんだと
普通に結婚して
子供を何人か授かって
それ以外は幸せとは
誰も信じないようなこんな街で
僕のこの恋はどうやら
上手くいきそうにない
わかってる そんなこと
誰よりもわかっているさ
だけど譫言のように
心は君の名を呼ぶから
ばれないように心の口を
必死に塞いでいる
あまりに都会的すぎる
雰囲気が邪魔してか
彼女もできずに結局
夏祭りに僕を誘った君
さんざん遊んでじゃあねと
分かれた後何故か僕は
泣きたい気持ち収めようと
一人で神社に寄った
親を泣かせることも
心に嘘をつくのも嫌なんだ
いっそ妖怪にでもなって君を
軒下からただ見ていたい
僕のこの恋はどうやら
上手くいきそうにない
わかってる だからといって
恋する気持ちは消えない
僕はモンスターのように
真夜中に一人抜け出して
月明かりの河原で心の
口を塞ぐ手をどける
恋しい人の名前を
遠慮がちに叫ぶと
その声に風が起こり
ススキが隠すようにざわめきだす
僕のこの恋はどうやら
上手くいきそうにない
わかってる そんなこと
誰よりもわかっているさ
だけど譫言のように
心は君の名を呼ぶから
ばれないように心の口を
必死に塞いでいる
僕は軒下のモンスター
『普通に結婚して
子供を何人か授かって
それ以外は幸せとは
誰も信じないようなこんな街で』
結婚して、子供を産んで、それが幸せ。
ほんとにそうかな。。。
『その時ずっと解けずにいた
謎の答えが分かった
好きになる相手がみんなと
僕は違うんだと』
同性愛者が、初めて自分のセクシュアリティに気づいた時、そのきっかけって何だったんでしょうか。
“好きになる相手がみんなと僕は違うんだと”気づいたその時を。
『何故か僕は
泣きたい気持ち収めようと
一人で神社に寄った』
どんなに好きでも、“諦め”なければいけない。そう思った。その時を。
『親を泣かせることも』
親へのカミングアウト、きっといい顔はしないだろう。
『心に嘘をつくのも嫌なんだ』
だからといって隠し通すのも嫌だ。
『だけど譫言のように 心は君の名を呼ぶから
ばれないように心の口を必死に塞いでいる』
心は嘘をつかない。素直な存在。好きって気持ちは同性愛者も異性愛者も変わらない。
『わかってる だからといって 恋する気持ちは消えない』
さて
このブログで、槇原敬之の軒下のモンスターを取り上げたのは、和光大学表現学部総合文化学科 准教授、早稲田大学文学学術院 非常勤講師の田村景子氏の講義にて、この歌を『ホラー表象』として取り上げたことで、この同性愛のカミングアウトから再検討しようと思い立ち、実際に記事にするまで数週間……かかりすぎですねぇ←
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